解決事例

家族信託・お客様インタビュー A様

ご相談者
大阪府吹田市 S様(長女)
ご相談内容
神戸市長田区で二人暮らしをしている両親のこれからのことが心配です。特に最近、父の物忘れが進んでいるようです。

以前、親族が国本司法書士事務所で家族信託の契約を行い、親族から家族信託という方法があることを教えてもらいました。

私たち家族にとっても家族信託が必要なのでは、と広島に住んでいる妹と話をしています。
解決内容
以前、ご親族の家族信託を担当させていただきました。そのご親族の方から「認知症になっても、元気なうちに家族信託をしていれば安心よ」と家族信託を勧められ長女の方からご連絡をいただきました。

自宅の不動産は、お父様だけでなくお母様の名義も入っていましたので、自宅を売却する際に備えてお父様とお母様のお二人に信託契約を締結して頂きました。お子さんは姉妹のお二人でしたので、受託者には長女S様、受益者代理人には広島在住の二女K様になって頂きました。

自宅不動産の登記事項証明書(登記簿謄本)を確認すると、50年以上前の抵当権が設定されたままでした。そこで信託契約の打合せと同時並行で、この古い抵当権を抹消する手続きの交渉も抵当権者と行い、無事、信託登記と併せて抵当権抹消登記を行うことができ、私も一安心でした。

打合せのために、ご家族の皆さんには何度も事務所にお越し頂きました。そして遠方にもかかわらず二女K様にも広島から神戸に駆けつけて下さいました。

心配されたお父様の判断能力ですが、契約の内容もしっかり理解されていらっしゃいましたので、元気なうちに無事、契約締結をすることが出来ました。

お客様インタビュー

家族信託のことをご親族の方から聞かれたとお伺いしています。家族信託の事を知る前にはどんなことで悩んでいらっしゃいましたか。
(長女S様)以前、両親が地元の金融機関から後見制度の利用を勧められたことがありました。金融機関から紹介を受けた司法書士の方から後見制度の説明を受け検討したのですが、本当にこの制度を利用すべきか不安がありその時は後見は利用しませんでした。

そんな時、親族から「家族信託の契約を親子の間で締結したのでこれで安心よ。一度、家族信託を検討してみたらどう」と教えてもらいました。
(委託者 お父様に質問です)家族信託を無事に締結した今の感想をお聞かせ下さい。
特に受託者になってくれた長女には財産管理という大きな責任と負担が係るのでは、と心配しています。

私たち家族は毎年お盆とお正月の季節には、欠かさず長女家族と二女家族とで旅行をします。大切なことは家族全員が「和をもって尊し」の気持ちで仲良くすることです。家族信託が家族みんなにとって「一つの方針」になったと思います。

将来、子供達が財産を引き継いだ時には子供達には自由に使ってもらいたい。それまでは財産を託しておきますが、くれぐれも負担にならないように管理してくれればいい、と思っています。
(委託者 お母様に質問です)家族信託を無事に締結した今の感想をお聞かせ下さい。
今まで自分なりに子供たちに迷惑をかけないようにとエンディングノートを書いていました。
ですが今回、家族信託を子供達との間で結ぶことができ、これで安心です。
(受託者 長女S様に質問です)打合中、ご不安だったことはありますか。
受託者として具体的にどのように財産管理をしていけばいいのか、どんな仕事があるのか、と最初は不安でした。

以前、後見制度を説明して下さった司法書士の先生の場合、打合せの回数が少ないまま書類を作成されたことに少し不安がありました。ですが今回、司法書士国本さんが最初の打合せから詳しく手続きの流れや、受託者の仕事について説明をして下さったので、安心して進めることができました。
(受益者代理人 二女K様に質問です)家族信託を無事に締結した今の感想をお聞かせ下さい。
普段では出来ない話も、家族信託を行うことになったからこそ両親だけでなく姉とも、より突っ込んだ深い話をすることが出来たのだと思います。

特に存在を全く知らなかった古い抵当権を、今回の家族信託に併せて抹消登記をすることができ、ほっと一安心しています。自分たちだけでは、どのようにして抵当権を抹消したらいいのか、分からなかったと思います。
(受託者 長女S様に質問です)受託者としてこれからの抱負をお聞かせください。
両親の財産はこれから大きく増えることはなく、逆に減っていく一方でしょう。だからこそ、預かった財産をしっかりと管理していくことで、両親には安心してこれからの生活を過ごしてもらいたいと心から望んでいます。
(受益者代理人 二女K様に質問です)遠方より駆けつけて下さり有難うございます。今後の抱負をお願いいたします。
財産の管理は姉がしっかりと行ってくれますが、姉一人に負担がかからないよう密に連絡を取り合いながら、姉の受託者の仕事をサポートしていくつもりです。
最後に家族信託をこれから検討されているご家族にひと言メッセージをお願いいたします。
(長女S様)家族信託は新しい制度ですので、分からない事、知らない事もあるかもしれませんが、親の認知症対策として色々ある選択肢の一つだと思います。家族の事情に合わせて、その家族に一番いい方法を選択されたらいいのかと思います。

我が家にとっては、家族信託がベストでした。
■国本からひと言
長い信託契約書のご説明をしている際、いつもお父様が「財産の管理は大変だな。打合せも大変だな」とおっしゃていました。

子供たちに迷惑をかけないためにも家族信託を行おうと思われたのですが、逆に受託者の長女S様や受益者代理人の二女K様に余計に負担を強いることになるのではないか、といつも心配されていらっしゃいました。

ですが、打合せの際に長女S様や二女K様、そして特にお孫さんの話になると、もうとっても嬉しそうなお顔になられることは、たぶん真向いの席に座っていた私しか知らない秘密かもしれません。

家族信託の感想をお聞きしたところ、「打合せを通じて子供たちに会うことが出来て嬉しかった」とお父様。もちろん、奥様、長女様、次女様も皆さん同じ思いのはずです。

お父様、何度も何度も打合せ有難うございました。いつもお父様との楽しい会話を密かに楽しみにしていました。打合せがなくなってちょっぴり残念。また楽しい話をお聞かせくださいね。


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