解決事例

家族信託・お客様インタビュー K樣

ご相談者
(お母様)神戸市東灘区K様 (長女様)神戸市北区Y様 (二女様)神戸市東灘区Y様
ご相談内容
神戸市東灘区で一人暮らしをしている80代の母の財産管理のことが心配です。

母は今はまだ元気ですが、認知症になり自宅の管理が出来なくなったり、預貯金を出金できなくなる、そのような場合に備えて家族信託を検討しています。

インターネットで国本司法書士事務所が家族信託を取り扱っていることを知り、近くですので家族信託の相談をお願いします。
解決内容
お母様は、出来る限り大好きな自宅でこれからの人生を過ごしていきたいと希望されていらっしゃいました。

そこで、万が一、認知症になり施設に入居せざるを得ない場合に備えて、自宅と現金を信託財産とし、長女のY様を受託者とする家族信託を締結していただきました。

お母様がお元気なうちは今まで通り自宅で過ごしていただき、必要となれば自宅の売却を受託者である長女Y様に任せる、という内容の信託契約書を作成いたしました。

現金も信託財産としていますので、認知症による預金口座の凍結も防ぐことが出来ます。

お母様K様にも、長女Y様、そして次女Y様にも、これからのお母様の財産管理について安心して頂きました。

お客様インタビュー

家族信託を検討されたきっかけを教えてください。
(二女Y様)主人の義父が亡くなる前、病気で判断能力がなくなり財産管理で大変苦労いたしました。

母は、6年前に軽度のアルツハイマー症と診断されたことがありますが、その後は判断能力の低下は進んでおらず、今も元気で一人で暮らしています。

しかし、義父のことで経験していますので、もし母の体調が悪くなり財産管理が出来なくなると大変なことになる、とずっと心配していました。

そんな時に新聞で「家族信託」の記事を読み、この方法なら安心できるのではないかと家族信託を検討するようになりました。
ご相談に来られる前に、後見制度についても検討されたとお聞きしました。
(長女Y様)母と二女と三人で家庭裁判所へ後見の相談に行ったことがあります。ですが、後見人には専門職である第三者が選任される可能性があり、母も後見制度を将来利用することをためらいました。

そして私も妹も、第三者ではなく私たち自身で母のことを守っていきたいと思っていましたので、私たち家族には後見制度は適していないのではないかと感じました。
家族信託では、お母様には元気なうちに現金や自宅を受託者に預けていただきます。お母様は財産を託すことに対して何かおっしゃていましたか。
(二女Y様)家族信託のことを母に話すと、最初は財産を託すことに不安があったようです。お友達に相談しても誰も家族信託のことを知らなかったようで、母としてはさらに不安になったと思います。

ですが、母が認知症になると自宅を売却できないこと、預貯金からまとまったお金を出金できなくなること、家族信託ならその点安心できること、そしてこれからの母の生活のことを三人で何度も話をしていくうちに母も納得をしてくれました。
信託契約の締結後、銀行で信託口口座を作成していただきました。お母様がその名義をご覧なられて喜ばれたそうですね。
(長女Y様)公正証書で信託契約を締結した後、三井住友信託銀行で信託口口座を作成しました。

「(母K)信託受託者(長女Y)」という口座名義なのですが、口座名義に母の名前が入っていたことで、母は「自分の財産を子供に託したんだ」という思いを強く感じたようで、通帳の口座名義をみて大変満足していました。
信託契約の締結に向けて、お母様、長女Y様、二女Y様には何度も打合せに事務所までお越しいただきました。ご不安だったことはありますか。
(二女Y様)不安なことが2つありました。
1つ目は、信託口口座の開設には条件があるということを知らなかったので、無事に信託口口座の開設ができるか心配でした。

2つ目は、司法書士の方が男性だと母が緊張してしまい最後まで打合せができるかどうか、信託契約を締結できないかも、と心配でした。

ですが、信託口口座の開設のための金融機関との交渉や打合せも全て国本司法書士に任せることができましたし、何よりも女性の司法書士さんで母が安心したようです。母も司法書士の国本さんを気に入ったようでした。
お費用については高いという印象でしたか。
(二女Y様)後見制度を利用した場合、専門職が後見人に選任されると長年にわたり費用が掛かります。その比較で考えれば、高いとは思いませんでした。
長女Y様に受託者としてこれからお母様の財産の管理をしていただきます。今後の抱負をお聞かせ下さい。
(長女Y様)今は母が元気で自宅で生活をしていますので、特に受託者として大きな仕事はありませんが、将来母が施設に入ることになれば、自宅を売却しようと考えています。それまでしっかりと信託口口座で信託金銭を管理していこうと思います。
二女Y様には受益者代理人になって頂いています。今後の抱負をお聞かせ下さい。
(二女Y様)まじめでしっかり者の姉が受託者になってくれていますので、安心して財産管理を任せています。
これから家族信託を検討されているご家族へひと言アドバイスをお願いいたします。
(二女Y様)義父の認知症を経験していましたので、母が認知症になったら大変だと人一倍危機感が大きかったのだと思います。親が倒れてからでは銀行口座がどこにあるのかさえも知らなければ、困るのは子供ですからね。

だからこそ、親が不動産を所有していたり、まとまった預金があれば、今は元気でもいつ何時倒れるかもしれませんので、家族信託をやっておけばこれからの事が安心できます。

親が元気で判断能力がある時に保険のつもりで家族信託をしておくべきだと、心から思います。

司法書士の国本さんもぜひ頑張って家族信託のこと、広めていってくださいね!
■国本からのひとこと
いつも打合せでは、お母様、長女Y様、二女Y様の三人で何度も事務所に来ていただきました。

「信託金銭をいくらにするのか」「もしお母様が施設に入ることになれば、自宅を売却してもいいのか」などお母様をはじめ皆さんには一つ一つ確認をして頂きながら、信託契約書の内容を一緒に決めていきました。

お母様はいつも打合せでこうおっしゃっていました。
「大好きな自宅で、出来る限りこれからの人生を過ごして生活していきたいの。そのためには健康でいないとね。子供たちに迷惑は掛けられないから」

そして、長女Y様も次女Y様も
「受益者であるお母さんのための信託だから、お母さんが望む通りに自宅で生活したらいいからね。」とお話をされていらっしゃいました。

お話をお聞きしながら、「私が同じような立場になった時、果たして長女Y様や次女Y様のように、こんなに親のことを大切に思えるだろうか。お二人のように親の事を思えることができる情を私も持ちたい。」と心から思うことができました。

難しい信託契約書の内容でも、いつも笑顔で内容を確認してくださったお母様。

最後お会いできなかったのが残念でしたが、家族信託のことで困った事があれば、お近くですからいつでも事務所に来てくださいね。
家族信託の法的部分をしっかりとサポートさせていただきます。

家族信託は契約書を作成してからが本番です。これからも引き続きよろしくお願いいたします!

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