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遺言書の付言事項
ある日の遺言書の打合せ。
今、ご夫婦の遺言書作成のお手伝いをしています。
内容はとてもシンプルなもの。
夫の遺言書 「妻に全財産を相続させる」
妻の遺言書も「夫に全財産を相続させる」
そして、ご夫婦ともが亡くなれば、遺産をお子さんに分配する、そんな内容です。
ご夫婦にはお子さんが二人いらっしゃいます。
今はまだお二人とも結婚をされていませんが、今回ご両親が遺言書を書かれることに納得はされています。
ですが、将来、結婚をして生活環境が変わることで、遺言書の内容について不満を持ち、場合によっては「遺留分の侵害」として異議を申し立てるかもしれません。
そこで、今回の打合せでお二人には遺言書の最後に「遺言書の付言事項」を書いていただく事になりました。
遺言書の付言事項というのは、たとえば、
「なぜ遺言書を書こうと思ったのか」
「どうしてこの内容にしたのか」
など遺言書を書かれた方が亡くなった後に相続人の方々に読んでいただきたい事項を遺言書の本文の後ろに書いておくものです。
付言事項には、法的効果や拘束力はありません。
ですが、どんな気持ちでこの遺言書を書いたのか亡くなった後に読んでもらえば、たとえ遺言書の内容に不服であったとしても納得してもらえるかもしれません。
そこで、今回、ぜひ子供たちに付言事項を読んでもらおう、と付言事項を書くことになりました。最初は、「そんな文章書けないよ~」とおっしゃっていたご主人ですが、いざ書き出してみると、自ら何度も書き直しをされて納得のいく付言事項が完成しました。
読ませていただくと、家族のこと、奥様のこと、そして子供たちに対する感謝の気持ちで溢れる内容です。「この家族で過ごした日々はとても幸せでした。みんな有難う」ご主人が付言事項に書かれた一文です。
たとえ法的拘束力がなくてもこの文章を読めばきっと子供たちも納得されるはずですよね。遺言書を書かれる方は、ぜひ付言事項も書いてみてください。
遺言書を書かれた方のインタビュー
実際に遺言書の付言事項を書かれた方へインタビューを行っております。ぜひこちらもお読みいただきたいです。
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