スタッフブログ
90歳で書く遺言書
「90歳の母に遺言書を書いてもらおうと思っています。
遺言書をかける歳に上限はありますか?」
そんな質問をお客様からいただきました。
「法律では上限はないですよ」
こんにちは!!
司法書士の国本美津子です。
先日のブログでは「遺言書は満15歳から書ける」をお伝えしました。
では、いくつまでに遺言書は書かないといけないの?って思いますよね。
法律では上限は定められていませんので
いくつになっても遺言書は書けるんです。
でもね
歳に制限はなくても
条文があって
遺言書作成ではその条文がとても重要になってきます。
遺言者は、遺言をする時においてその能力を有しなければならない。
つまり
「遺言能力」があれば、
いくつになっても遺言書を書くことができるということ。
ですが
この「遺言能力」って何、と思いませんか?
民法の条文って結構、不親切!!
「遺言能力」が何なのか
この条文を読んだだけではわからないんです。
ちゃんと定義してくれればいいのにねっていつも思います。
こんな場合は、判例を参考にしましょう!
たとえば、判例(東京地判平成16・7・7)では
次のようなことを述べています。
遺言を書くことでどんな法律効果が起こるのかを判断できる能力が必要』
90歳の高齢者の方でも
ご自分の財産を
誰に
どれだけ残すのか
自分自身の頭と気持ちで判断できるのであれば
遺言書を書く事もできるんです。
特に高齢になれば
自分の面倒をみてくれている子供に
遺言書を書いて欲しいと頼まれると
断れなくなることもあります。
「世話になっているから
この子のために
遺言書、書かないといけないのかな~。。。」
そんな時こそ
本当に自分の意志で遺言書を書きたいのか
書くと自分の死後
どんな法律関係になるのか
よく考えて
書くことが大切になってきます。
自分の気持ちで
しっかりと遺言書を書くためにも
遺言能力があるうちに
自分ので判断が出来るうちに
はやめに遺言書を書いておきたいですね。
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