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相続・遺言ワンポイント動画【相続編】祖父の不動産を孫が相続できますか?
皆さんこんにちは。司法書士国本美津子の相続・遺言ワンポイント動画です。
この動画では相続・遺言のポイント分かりやすくお伝えしています。
今日はお客さまから「祖父の不動産を孫が相続できますか?」という質問をお受けしましたので簡単に解説していきます。
◆祖父の不動産を孫が相続できるのか?
先日、事務所にご相談にこられた方が、次のような質問をされました。
「亡くなった祖父が所有していた土地と建物を長男や二男ではなく孫が相続することはできますか?祖母は既に他界し、長男と二男は孫が相続することを了解しています。」
皆さんはどう思われますか?
長男と二男が了解しているのであれば、祖父の不動産を孫が相続できるのでは?と思われる方も多いと思います。
ですが、この質問の答えとしては、「被相続人である祖父の不動産を、相続人ではない孫が相続することはできません」ということになります。
なぜそうなるのか、相続に関する法律を交えて解説していきます。
◆被相続人、相続人
まずは「被相続人」という言葉を簡単にご説明いたします。
被相続人とは、「相続される人」のことを言います。
亡くなった人のことを一般的に「故人」ということが多いですが、法律上又は税務上では「被相続人」といいます。
「相続人」はどうでしょう。
相続人とは、被相続人の財産などを「相続する人」のことです。
誰が、どのような順番で相続人になるのかは、民法で定められています。
今回の事例の場合、祖父の相続人が誰になるか確認してみましょう。
相続人については、相続のルールいくつかありますが、ここでは相続のルールを3つご紹介します。
1つ目のルールでは、被相続人に配偶者がいるときは、配偶者は必ず相続人になるとされており、
2つ目のルールで、子がいる場合は子が相続人になる、とされています。
今回の事例で、祖母と子がいる場合、祖母と子が祖父の相続人となります。
祖母が既に他界している場合はどうでしょうか。この場合は子だけが祖父の相続人になります。
今回の事例であれば、祖父の相続人は子の長男と二男であって、孫は相続人ではありません。
そのため、祖父が所有していた土地と建物といった不動産を、相続人ではない孫が相続することはできない、ということになります。
◆代襲相続人
ですが、次のような場合は孫が祖父の相続人になりますので注意が必要です。
相続のルール3つ目として「代襲相続人」という規定があります。
これは、相続人となるはずであった者が被相続人よりも先に死亡しているような場合、その者の子が代わって相続人になる、という規定です。
今回の事例で、長男が祖父よりも先に亡くなっていれば、孫が代襲相続人となり、祖父の不動産を相続することも可能となります。
◆相続人ではない孫が祖父の不動産を承継するための生前の対策
ここからは、相続人ではない孫が祖父の不動産を承継するための生前の対策を考えてみましょう。
今回、2つ対策をご紹介します。
1つ目は祖父と孫が養子縁組を行う方法、2つ目は祖父が遺言を書いておくという方法です。
一つ一つ簡単に見ていきましょう。
◆生前対策 その1 養子縁組
「祖父と孫が養子縁組を行う」方法ですが、養子縁組を行うことで、孫は法律上、祖父の子としての身分を取得します。
祖父の死後、孫は祖父の相続人として不動産を相続することができるようになります。
◆生前対策 その2 遺言
2つ目の対策として、祖父が生前に遺言を書いておくという方法も考えられます。
遺言では相続人以外の者に遺産を残すことも可能ですから、祖父が生前に「不動産を孫に遺贈する」という遺言を書いておけば、祖父の死後、遺贈により孫が不動産を承継することできます。
ただし、養子縁組や遺贈の場合、遺留分や税務について検討すべき点がいくつかありますので、司法書士や税理士といった専門職に相談しながら進めることが大切です。
相続・遺言ワンポイント動画、今日は以上です。
次回もまた皆さんに役立つ相続・遺言のポイントをお伝えしていきます。
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国本司法書士事務所 司法書士国本美津子
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